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問題を解くときに考えていること

需要あるのかわかりませんが、今のところ自分が試験なり何なりの問題を解くときに気をつけていることなどを書き留めておこうと思います。

例題:階段接合pn接合ダイオードの容量特性を示せ。但し、キャリア濃度はp側NA、n側NDである。n側の空乏層端を座標x=-ln、p側の空乏層端を座標x=lp、接合点を座標x=0とする。

1.未知と既知をわけ、名前をつける。

問題文なり、現状の考えから、未知のものと既知のものをわけて書き出します。そして、極力それに名前を付けます。と言っても、AとかBとかNdとか、そういうものですが。扱いやすければ日本語で付けてもらってもいいでしょう。
例題では、未知のものは「容量特性を示せ」から静電容量Cであるとわかります。既知のものは、キャリア濃度NA,NDと、空乏層の距離lp+lnと、基本的なところで電気素量q=1.602e-19です。

2.前提と条件を書き出す。

問題文や取り巻く環境から、問題の前提となる背景や、束縛される条件を書き出します。変数か定数か、などもここで書いておきます。
例題では、pn接合ダイオードであること、階段接合であること、NA,NDがキャリア濃度であること、空乏層の外側では電界が0になることです。

3.前提条件を満足させる図を書き、未知数と既知数を書き入れる。

落体の運動だとか、振り子運動だとか、電子の振る舞いだとか、問題が示す具体的な図表を描きます。数学だと、幾何学はそのままですし、解析でも与えられた条件でグラフを書いてみます。微分だったら傾き、積分だったら面積の総和……とにかく目で見える形や、考えられる形に持っていきます。あとは、そこに既知の数値と求めるべきものを書き入れます。
例題では、pn接合のバンド図と座標を書き入れ、空乏層、キャリア濃度を書き入れます。そしてその間を平板コンデンサと見立てて、間にCと未知数をおきます。

4.問題を小さく分割し、具体化する。

とにかく、大問だったりなんなりして、そもそも解けるのか? とか思わないためにも、問題を解くのにストーリーを作ります。そのため、問題を小さな、これなら解けるという小さいものに分割します。大目標(問題を解く)ために、途中到達点を作るというところでしょうか。こうすることで問題を解くのが非常に簡単になります。
例題では、「キャリア濃度から電位を求める」「電位から静電容量を求める」にまずわけ、「キャリア濃度から電位を求める」を「キャリア濃度と電位の関係式を導く」にします。「キャリア濃度と電位の関係式」は何かを考え、Poisson方程式を導き、2階微分から微分方程式を解いて電界を求め、E(-ln)=E(lp)=0の条件から定数を求め、E=-gradVより電位Vを出せばいいとわかります。ただ、キャリアはn側とp側にあるので、それも分けます。よって、「n側キャリア濃度からPoisson方程式を導く」「微分方程式を解く」「積分定数を求める」「微分方程式を解く」「p側キャリア濃度からPoisson方程式を導く」「微分方程式を解く」「積分定数を求める」「微分方程式を解く」「電位から静電容量を求める」というストーリーができました。まぁ今回はかなり細かくストーリーを作りましたが、実際は「キャリア濃度を与える」「Poisson方程式を立てる」「E=-gradVの式からVを求める」「VからCを求める」だけで十分です。

5.途中到達点をひとつひとつクリアする。

小さい目標は結構簡単にクリアできます。もしクリアできなかった場合は、最初の問題設定を間違えたか、まだ目標が大きいかのどちらかです。2に戻ってやり直します。
例題では、決めたストーリーをひとつずつこなしていきます。Poisson方程式∇^2 V = -ρ/ε より、一次元だからd^2V/dx^2=-ρ/ε.ρ=qNDで、両辺積分。dV/dx=-qNDx/ε+C.E=-gradVと、E(-ln)=0よりC=-qNDln/εなので、E=qNDx/ε+qNDln/εとわかりました。p側も同様にします。

6.途中到達点も最初の図に書き込む。

小さい目標で立てた変数、求めた値などを書いていきます。可能なら途中の変数もグラフを書いてみましょう。
例題では、n側とp側の電界Eが求まったわけですが、x=0でEが一致しなければおかしいので、ここでNDln=NAlpが成り立ちます。
あとはあわせて-lnからlpまで積分すればVとの関係式は出来上がりです。

7.方程式を立てられるか考える。

未知のものが1つだけの1つの式、未知のものが2つの2つの式などにできれば、あとは方程式を求めれば答えは出ます。
例題では、lnだけがわからないので(Vは逆バイアスにおいてかけた電圧と内臓電位で決まる既知の値)、あとは方程式です。lpも同様。

8.前に似た問題を解いたことがあるか考える。

結構、「あの方法使える!」って経験は多いもので、実際数学などをやっていると感じることが多いです。

9.未知のものを残すように計算する。

未知のものを求めたいわけですから、未知のものがあえて残るようにしながら計算していくと、ごく簡単な式になることがあります。

10.別の見方が出来ないか考える。

これは詰まったときです。
自分の今の条件や、見方が間違ってたり、効率が悪かったりするとき、よく道を見失います。
例題だと、C=dQ/dVの式で出せなかったとき、平板コンデンサで考えてみる、などが考えられます。


……っと、こんな感じでしょうか。
とりあえず、今のところこれで。他に思ったことがあれば書き足すかも。
なお、私の問題解決のやり方に一番影響を与えてるのは、G.ポリア著の『いかにして問題をとくか』でしょうね。この本は対話っぽく書かれているので、わかりやすく「考え方」の手助けになってくれると思います。
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うさぎ

この手の勉強関係エントリもっと読めれば幸いです。年寄り
として若い人の勉強具合が見たい。

わからない時には私はとりあえず与えられている情報を整理してそこから問題を解くカギになる要素を考えます。数学だと「ただしxは~であるとする」の~の部分があとで効いてきたりするので特に心にとめておくようにしていますね。

これは数学でも物理でも現代文でも使える方法だと思います。化学とか世界史とかだとそもそも自分が知っている情報から書き出したりすることが多いからなかなかそういうことはできませんが。

ところで今日国立の二次試験日でしたが大丈夫でしたか?

ごちゃごちゃした糸を解いて結びなおすのは、大抵どの分野でも必要になってくるんでしょうね。

プロフィール

久間知毅

Author:久間知毅
和歌山の南の方出身/学生時代:電気工学→理論計算機科学/歴史小説書きorシナリオ書き,たまにイラスト担当/ニコニコ動画では語学(ドイツ語等)講座,数学講座やドイツ統一史を連載中/TRPG(クトゥルフ,ARA2E),艦これ

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